染料を絵具として使うには、顔料化しなければならない。これをレーキ顔料という。ここではミョウバンを使ったレーキ顔料の作り方を紹介する。とは言っても、私自身はこの件に関して、まだ充分な知識がないので、β版程度の内容であり、逐次、補足、修正してゆきたい。ご指摘があればコメント欄でお願い致します。ご指摘に合わせて修正してゆくので、厳しいご指摘お願い致します。
ミョウバンは染料店のミョウバンを用意してみた。スーパーの焼ミョウバンはアンモニウムミョウバンが多いが、こちらはカリウムミョウバンであり、どちらがレーキ顔料に適しているか調べてみようとしたけれども、どちらでもよいみたいである。アンモニウムミョウバンにもカリウムミョウバンにも、生ミョウバンと焼ミョウバンがあり、染料店から購入したものはいずれもカリウムミョウバンだった。
生ミョウバンか焼ミョウバンかの違いは、処方において量が異なるという点と、溶けやすさや、溶ける温度に違いあるようだ、焼ミョウバンは水を含まないので、重量で計った際には生ミョウバンの処方の半分で良いらしいのだけれども、そもそも焼ミョウバンか生ミョウバンかを明示していないことも多く、この辺はどちらのことを指して処方を述べているのかわからないこともある。
今回は染料にコチニールを使うが、他の染料でも基本的な手順は同じかと思われる。今回は15gのコチニールを使用しすることした。
コチニールは事前に乳鉢で細かく砕いたが、綿布でくるむなどはせずに、湯の中にそのまま入れた。約1リットルの水の中で、20分ほど煮出して色を出した。
鍋は金属の影響がでないようにホウロウ鍋を使用いている。煮出して色が出たあとにまずはテトロンという、シルクスクリーンで使う細かいメッシュの布で濾して大きめの破片を取り除き、さらにコーヒーフィルターで濾過して細かなゴミも取り除いた。コチニールに限らず染料素材の残渣は丁寧に取り除くべきであるが、もしかしたら、ミョウバンも入れて溶かしたあとにフィルタリングした方が効率がよかったかもしれない。そのような行程を経るうちに蒸発するなどして、1リットルの水はだいたい600mlくらいの染液になっていた。コチニールは少量で色が出るので、今回は使いすぎたかもしれない。この染液に対して45gの生カリウムミョウバンを入れる。染液を再び80℃くらいまで上げて、ミョウバンを投入。生ミョウバンはそれほど高い温度が必要というわけではありませんが、念のためこのくらいの温度にしている。よく撹拌しつつミョウバンを溶かす。ミョウバンが入れば当然色も変化する。コチニールの場合はこの時点ではパープルがかった染液に見えるようになる。
それと同時に別の容器に炭酸ナトリウム液を作っておく。500mlビーカーに400mlくらいの湯を入れ、そこにスプーンで5杯の炭酸ナトリウムを入れた。これは様子をみながら逐次投入するので、念のためちょっと多めに用意しておいた。ちなみに炭酸ナトリウムはコンニャク作り用食品添加物というものを買った。洗濯用製品は妙な効能などいろいろ書いてあったりして、余計な成分が入ってないか心配になったので。
さて、コチニール染液は1000ml容器に移し、念のためミョウバンとの反応がしっかり行われることを待つ意味で、染液が50℃くらいになるまで待った。炭酸ナトリウム液の方もだいたい同じように50℃くらいになったところで、コチニール染液の中に少し炭酸ナトリウム液を入れる。たまたま閲覧した外人youtuberが温度が大事だと言っていた。しかし何℃なのかはわからず。発泡して泡が出てくるので、少しずつ入れる。泡だっているものを撹拌し、ガスが抜けて少し落ち着いたら、再びカリウム液を追加する。
いつしかカリウム液を入れても反応が鈍くなり、そして泡もでなくなってきたところで、よく撹拌したのちしばし放置します。色の付いた顔料?が沈殿して下の方におりてゆき、上層には透明な液体の層ができます。そのまま一晩放置しました。
それからコーヒーフィルターで濾すと、ねっとりした顔料が残るので、フィルターを開いて乾燥させる。
数日経って乾燥した状態。
乳鉢で摺って顔料にしたところ。
コチニールからイメージするのは鮮血のような赤だが、今回できたものは紫色になっている。これは炭酸ナトリウムを使用したためで、赤い顔料を得るには酸を使わなければならぬそうだ。以上、現状で把握しているところまでを書いた。再び挑戦してテキストを具体化してゆこうと思います。
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